

「あること」を証明するのは比較的簡単ですが
「ないこと」を証明するのは難しいんですよね。
だって、そのアイディアが他にないことを証明するためには
この世の全てのアイディアを調べつくさないといけないからです。
(いわゆる「悪魔の証明」というやつですね。ご興味があれば検索してみてください!)
被ってるかどうかが心配な時に意識するべき点は
「他とかぶってるかどうかを確認すること」ではなく
「どうしたら読者に既視感を抱かせないか」だと思います。
漫画ってほんとに色んな要素が組み合わされて構成されている物なんです。
世界観・エピソード・展開・キャラクター・関係性・セリフ・モノローグ・絵柄・演出などなど・・・取り上げたらキリがないくらいです。
例えそのうちの要素のひとつかぶっていたとしても読者は気になりません。
でもこのような要素が複数かぶっていたらどうでしょう?
おそらく読者は「なんかどっかでみたことあるな?」という既視感を覚えます。
重要なのは組み合わせ方なんです。
ひとつひとつの要素はむしろありきたりなものでよくて
それをどう組み合わせるかでオリジナリティを発揮させるといいと思います。
胸キュンシーンやエピソードのひとつが他とかぶっていたとしても大丈夫です。
ただ、その魅せ方とか演出とか、キャラの関係性とか、そういうものまでかぶってしまうと「どっかで見たことある」という印象になっちゃうんですよね。
こういうのは完成された漫画に憧れ、そのまま参考にしてしまうと起きがちなので
自分の経験や思考・好きなものを表現するために先人の漫画を参考にするというのが良いかなと思います。
具体的に言うと、例えば
雨のシーンが描きたい→先人はどんな風に雨を表現してるかな?とか
そういう部分的な要素を参考にするとかですね。
こういうのはOKだと思うんです。
この漫画のこういうのが描きたい!っていう憧れを自分のオリジナルに昇華させたいのであれば、その漫画の要素を分解して研究し、なぜそれが面白いのか?とか、なぜそのシーンにグッとくるのか?という核の部分を分析し、それをまた別な要素と組み合わせてオリジナルに変換しなくてはいけません。
例えるならば…
「誰かが作ったロボット」の足を私が別なものに付け替えたとしても
それは「私が作ったロボット」ということにはならないですよね。
あくまでも、私が手を加えた「誰かが作ったロボット」です。
でも、その「誰かが作ったロボット」を全て分解して
その部品を使って新たなロボットを作り上げたなら、
それは「私が作ったロボット」ですよね。
それと同じように、先人の漫画を参考にするにしても、
その要素を分解して自分で組み合わせる必要があるということなんです。
ここまでのことをして、もしも他の誰かと組み合わせまでもが偶然被ってしまったということが起きたら、それはもう「偶然だね~」としかいいようがないのかなと思います!笑
(分析というと難しく聞こえるかもですが、シンプルに言うと「なぜ面白いのか?」という視点を持って考えてみるということですかね…!)
ちょっと後半、ややこしい話をしてしまったかなという反省はありつつ…
まとめると、「組み合わせまで被ってたら既視感あるけど、要素が被ってるだけなら問題ないよ」ということです!
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